オー・グッド・グリーフ

脱サラまであとどのくらい

音楽と労働

そもそも僕には音感もリズム感も全然無いんだけど、それでもなんだかんだデビューできるんじゃないかと思っていた。運があれば売れると思っていた。しかし現実は非情であり、赤字ライブを繰り返しているうちに就活が始まった。

 

音楽の代替案として始めた就活がうまくいくはずもなく、数多の会社に不採用を宣告された。70社~80社くらい落ちたと思う。この数字、一切盛っていない。3月1日の就活解禁日から就活を始めて、翌年2月まで続けていたらそうなる。

 

僕は二浪して行きたかった大学に行ったから、長く続けていれば最終的にはうまくいくんじゃないかと思っていた。しかし、社会は受験勉強のように甘くはなかった。

 

生きるのが上手い人とは、容量がいい人、あるいは容量が悪いけど諦めがいい人のこと。生きるのが下手な人とは、容量が悪い上に諦めが悪い人のこと。僕は完全に後者である。

 

それでもまだ、心のどこかで機を窺っている。会社員になっても音楽を続けて、脱サラする自分を夢見ている。

 

でもとりあえずは明日から、真剣に働いてみようと思っている。何をするにもお金がいるし、会社員になって初めて知れることがあるはずだ。大学の卒業式の日にカトウが言っていた言葉、「覚悟はないけど諦めた」っていう言葉にとても共感した。

 

前にセイジが言っていた言葉も思い出す。ろくに働かず小さな劇場で公演を繰り返す輩の演劇を、セイジは「労働からの逃げ」と表現した。これは丸っきり音楽にも当てはまることで、労働からの逃げとしての音楽が、下北沢や高円寺には溢れかえっていると思う。フリーターはカス、サラリーマンはエライ、という短絡的な話ではなく、もし僕がこのタイミングでフリーターになったら、と考えてみる。ろくにファンもいないのにライブを繰り返すだけの自称ミュージシャン。まさしく労働からの逃げになると思う。

 

労働しながら、少しずつ脱サラの準備を整えていけたらいい。昨日、立川で初めて自主企画ライブというものをやった。準備も後始末も大変でもちろん赤字だったんだけど、とても楽しい夜だった。もともと好きだった人達と、新しく好きになった人達が一堂に会していた。昨日みたいな夜が赤ではなく黒になるようになったら、胸を張って会社を辞めようと思う。